2017年6月23日金曜日

東劇「アンコール2017」8/5(土)より上映!

また観たい、もっと観たい―メトロポリタン・オペラ
毎年恒例の夏の東劇アンコール上映の開催が決定いたしました!

今年のラインナップは、最新の2016-17シーズンと、
過去10シーズンの中から選りすぐりの人気作27演目をお届け!

アンコール上映を記念して、田代万里生さんによるトーク付き上映も開催♪

暑い夏こそ涼しい映画館でオペラの人気演目をイッキ見しませんか?
ご来場お待ちしております。



● 日程 : 8/5(土)~9/29(金)

 劇場 : 東劇
 (中央区築地4-1-1/地下鉄東銀座駅6番出口徒歩1分/TEL:03-3541-2711)

● 料金 : 当日 一般 3,100円(税込) / 学生 2,100円(税込) 
      
  ※《トリスタンとイゾルデ》と《パルシファル》のみ
        一般 4,600円(税込) / 学生  3,200円(税込)
 
       各作品の座席指定券は7/1(土)より東劇窓口・ホームページにて販売!

                  

● お得な特別鑑賞券4枚セット : 10,400円 (2,600円×4枚)(税込)



 ★《トリスタンとイゾルデ》と《パルシファル》にもご利用いただけます! 
 ※購入当日にはご利用いただけませんので、事前にお買い求めください。
 ※全席指定制のため、東劇窓口にて座席指定券にお引き換えください。
 ※東劇窓口、新宿ピカデリー、歌舞伎座、新橋演舞場にて販売中!
 ※ローソンチケット(l-tike.com)でも6/23
(土)~販売! 【Lコード:31758】 
   ローソン・ミニストップ店舗・Loppi直接購入


※なんばパークスシネマ・109シネマズHAT神戸・ミッドランドスクエアシネマ でもMETアンコール2017上映決定!
関西詳細はこちら名古屋詳細はこちら



♪ アンコール上映記念!田代万里生トークイベント ♪

舞台・ミュージカルで活躍中の
今をときめく俳優・テノール歌手の田代万里生さんが
NYでMETをご覧になったときの思い出や、
ご自身で《トゥーランドット》を演じた時のエピソードなど、オペラの魅力を語ります。

日時 : 9/11(月) 
18:30~ 
    プッチーニ《トゥーランドット》上映前


場所 : 東劇

登壇者 :田代万里生(俳優/テノール歌手)
      朝岡 聡 (フリーアナウンサー)


※トークショーは約30分の予定で、上映終了時間が遅くなる可能性がございます。
 尚、トークショーが中止になった場合も上映は行い、払戻しはいたしませんので、予めご了承ください。


METライブビューイング アンコール2017

人気演目27作一挙上映!!

全作品 【日本語字幕付き】※タイトル横の数字は、上映シーズンを表します。



~ヴェルディ~
《シモン・ボッカネグラ》09-10 上映時間:3時間28 
指揮:ジェイムズ・レヴァイン 演出:ジャンカルロ・デル・モナコ
出演:プラシド・ドミンゴ、エイドリアン・ピエチョンカ
8/9(水)~/8/11 (金・祝)-11:00  9/20(水)~9/22(金)-19:00 9/26(火)-15:00

《仮面舞踏会》12-13 上映時間:3時間34
指揮:ファビオ・ルイージ 演出:デイヴィッド・アルデン
出演:マルセロ・アルヴァレス、ディミトリ・ホヴォロストフスキー
8/7(月)・8/8(火)-19:00  9/4(月)・9/5(火)-15:00  9/23(土・祝)-19:00

《アイーダ》12-13 上映時間:3時間44 
指揮:ファビオ・ルイージ 演出:ソニヤ・フリゼル
出演:リュドミラ・モナスティルスカ、ロベルト・アラーニャ
8/7(月)・8/8(火)-15:00  8/31(木)・9/1(金)-14:30 
9/23(土・祝)-15:00

《ナブッコ》16-17 上映時間:3時間3 
指揮:ジェイムズ・レヴァイン 演出:エライジャ・モシンスキー
出演:プラシド・ドミンゴ、リュドミラ・モナスティルスカ
8/5(土)・8/6(日)-10:00  8/9(水)~ 8/11(金・祝)-15:00  
9/18(月・祝)・9/19(火)-11:00  9/26(火)-11:00

《椿姫》16-17 上映時間:2時間51 
指揮:二コラ・ルイゾッティ 演出:ヴィリー・デッカー 
出演:ソニア・ヨンチェヴァ、マイケル・ファビアーノ
8/5(土)・ 8/6(日)-13:30  9/6(水)~9/8(金)-19:00 9/29(金)-11:00

~ロッシーニ~
《セヴィリャの理髪師》06-07 上映時間:3時間24分 
指揮:マウリツィオ・ベニーニ 演出:バートレット・シャー 
出演:ジョイス・ディドナート、フアン・ディエゴ・フローレス
8/12(土)・ 8/13(日)-18:30  9/4(月)・9/5(火)-11:00  9/25(月)-18:30

《オリー伯爵》10-11  上映時間:2時間56分 
指揮:マウリツィオ・ベニーニ 演出:バートレット・シャー
出演:フアン・ディエゴ・フローレス、ディアナ・ダムラウ
9/6 (水)~9/8(金)-15:00  9/24(日)-19:00

《湖上の美人》14-15 上映時間:3時間21分  
指揮:ミケーレ・マリオッティ 演出:ポール・カラン 
出演:ジョイス・ディドナート、フアン・ディエゴ・フローレス
9/4(月)・9/5(火)-19:00 9/20(水)~9/22(金)-15:00 9/25(月)-11:00

~ドニゼッティ~
《ランメルモールのルチア》08-09 上映時間:3時間45分 
指揮:マルコ・アルミリアート 演出:メアリー・ジマーマン
出演:アンナ・ネトレプコ、ピョートル・ベチャワ
8/14(月)~8/16(水)-18:00  9/2(土)・9/3(日)-19:00 
9/24(日)-10:30
 

《ロベルト・デヴェリュー》15-16 上映時間:3時間4
指揮:マウリツィオ・ベニーニ 演出:デイヴィッド・マクヴィカー 
出演:ソンドラ・ラドヴァノフスキー、エリーナ・ガランチャ
8/26(土)・8/27(日)-10:00  9/6(水)~9/8(金)-11:00 9/25(月)-15:00

~プッチーニ~
《トゥーランドット》09-10 上映時間:3時間4分 
指揮:アンドリス・ネルソンス 演出:フランコ・ゼフィレッリ 
出演:マリア・グレギーナ、マリーナ・ポプラフスカヤ
9/11(月)-18:30  9/11田代万里生によるトークイベント開催!
9/18(月・祝)・9/19(火)-14:30  9/23(土・祝)-11:00

《マノン・レスコー》15-16 上映時間:3時間16分 
指揮:ファビオ・ルイージ 演出:リチャード・エア  
出演:クリスティーヌ・オポライス、ロベルト・アラーニャ
8/28(月)~8/30(水)-14:30 9/18(月・祝)・9/19(火)-18:30 
9/28(木)-19:00
                                                        
~ワーグナー~
《パルシファル》12-13 上映時間:5時間35
指揮:ダニエレ・ガッティ 演出:フランソワ・ジラール 
出演:ヨナス・カウフマン、カタリーナ・ダライマン
8/20(日)・ 8/22(火) ・8/24(木)-15:00  9/16(土)-17:00

《タンホイザー》15-16 上映時間:4時間32
指揮: ジェイムズ・レヴァイン 演出:オットー・シェンク
出演:ヨハン・ボータ、エヴァ=マリア・ヴェストブルック
8/7(月)・8/8(火)-10:00 8/19(土)・ 8/23(水)-15:00 9/17(日)-11:00

《トリスタンとイゾルデ》16-17 上映時間:5時間7分 
指揮:サイモン・ラトル 演出:マリウシュ・トレリンスキ 
出演:ニーナ・ステンメ、スチュアート・スケルトン
8/5(土)・8/6(日)-17:00  8/21(月)・8/25(金)-15:00  9/16(土)11:00

~モーツァルト~
《フィガロの結婚》14-15 上映時間:3時間36
指揮:ジェイムズ・レヴァイン 演出:リチャード・エア 
出演:イルダール・アブドラザコフ、マルリース・ペーターセン
 8/12(土)-14:30 8/26(土)・ 8/27(日)-18:30  9/29(金)-15:00

《ドン・ジョヴァンニ》16-17 上映時間:3時間31
指揮:ファビオ・ルイージ 演出:マイケル・グランデージ 
出演:サイモン・キーンリーサイド、ヒブラ・ゲルツマーヴァ
8/28(月)~8/30(水)-10:30 9/9(土)・ 9/10(日)-17:00  9/29(金)-19:00

《イドメネオ》16-17 上映時間:4時間25分 
指揮:ジェイムズ・レヴァイン 演出:ジャン=ピエール・ポネル 
出演:マシュー・ポレンザーニ、アリス・クート
9/9(土)~ 9/11(月)-11:00 9/27(水)-18:00

名古屋「アンコール2017」9/2(土)~ミッドランドスクエアシネマにて初上映!

ご好評につき、今年は愛知県・名古屋で「METライブビューイング アンコール上映」の開催が決定!

ミッドランドスクエアシネマでは9/2(土)~9/22(金)の3週間、豪華キャスト達で贈るMET人気演目を一挙に上映します!

東京・関西以外では【初のアンコール上映】となります!
METの人気演目をイッキに観れるチャンス☆映画館へぜひお越しください。
     


           
◆名古屋アンコール上映◆


●上映日程・劇場:
9/2(土)~9/22(金)
名古屋市中村区名駅四丁目7番1号 ミッドランドスクエア5階/052-527-8808
 

料金:
当日 一般 3,100円(税込)/学生 2,100円(税込)
※各作品の座席指定券発売日は、各劇場へお問い合わせください。
  セット券の販売はございません。

★リピーター割引
劇場窓口購入に限り、METライブビューイングアンコール2017鑑賞済み座席指定券半券提示で300円割引。半券1枚につきおひとり様1回限り有効。
※ネット販売は対象外。 ※学生料金は対象外。※劇場が異なると利用できない場合がございます。

関西「アンコール2017」9/2(土)~なんばパークスシネマ&109シネマズHAT神戸にて上映!

ご好評につき、今年も関西「METライブビューイング アンコール上映」の開催が決定!

なんばパークスシネマ、109シネマズHAT神戸では9/2(土)~9/29(金)の4週間、豪華キャスト達で贈るMET人気演目を一挙に上映します!

世界最高峰のメトロポリタン・オペラで残暑を忘れる!
映画館へぜひお越しください。


       


◆関西アンコール上映◆

●上映日程・劇場:
9/2(土)~9/29(金)
南海電鉄・なんば駅中央口・南口直結/050-6864-7125
 
109シネマズHAT神戸
(阪神本線・岩屋駅より徒歩8分/0570-011-109)

料金:
当日 一般 3,100円(税込)/学生 2,100円(税込)
※各作品の座席指定券発売日は、各劇場へお問い合わせください。
  セット券の販売はございません。

★リピーター割引
劇場窓口購入に限り、METライブビューイングアンコール2017鑑賞済み座席指定券半券提示で300円割引。半券1枚につきおひとり様1回限り有効。
※ネット販売は対象外。 ※学生料金は対象外。※劇場が異なると利用できない場合がございます。

2017年6月9日金曜日

METリンカーンセンター移転50周年記念ガラ&ディナー【現地レポート】

5月7日(日)、現地ニューヨークのメトロポリタン・オペラ(MET)にて、METリンカーンセンター移転50周年を祝うガラコンサートとアフターディナーパーティが華やかに開催されました。


ジェイムズ・レヴァインMET名誉音楽監督や、ヤニック・ネゼ=セガン次期音楽監督の指揮のもと、アンナ・ネトレプコやルネ・フレミング、エリーナ・ガランチャ、プラシド・ドミンゴ、そして急きょ出演した闘病中のディミトリ・ホヴォロストフスキーなど、METライブビューイングでもお馴染みの数十人におよぶスター歌手たちが次々と名アリアを披露する夢のようなガラコンサートが観客たちを魅了しました。

あっという間に過ぎた5時間にもおよぶ豪華なガラコンサートの後、出演したスター歌手たちや往年の名歌手たちも勢揃いしたアフターパーティがスタート!

METライブビューイングでもお馴染みのスター歌手に、日本のファンの皆様へメッセージをいただきました♪

2017年6月1日木曜日

《ばらの騎士》上映時間確定のご案内

6月10日(土)より公開のR・シュトラウス《ばらの騎士》の上映時間が約4時間24分(休憩2回)に確定いたしました。

詳しいタイムスケジュールはこちらです↓




何ごとにも『時』がある―ルネ・フレミング、エリーナ・ガランチャ最後の舞台!《ばらの騎士》みどころ

広瀬大介(音楽評論家)

この十数年来、「無人島に何を持っていきますか」という問いへの答えは、《ばらの騎士》の楽譜、と決めている。19世紀から20世紀にかけ、激動の時代を85年に渡って生き抜いたリヒャルト・シュトラウス(1864-1949)の最高傑作。それまでのオペラの歴史が培ってきた、あらゆる手法の集大成であり、20年以上この楽譜に付き合ってなお、新たな発見には事欠かない、汲めども尽きぬ泉のような音楽である。


 台本作家、フーゴー・フォン・ホフマンスタール(1874-1929)が舞台に設定したのは、華やかなりし18世紀のハプスブルク帝国。この作品の中でひときわ豊かな光彩を放っている元帥夫人マリー・テレーズは、夫・陸軍元帥の居ぬ間に、17歳の貴族の愛人、オクタヴィアンと情事に耽る。が、若い男と違い、女はそれが最初の恋でも、最後の恋でもないことを知っている。いたずらに時を重ね、自分は若さを失い、老いて行く。「何ごとにも、それを為す『時』というものがある」「ときどき自分は家中の時計を止めたくなる」と歌う元帥夫人。世の中に永遠不変のものなどない、という諦観と、その事実に心を引き裂かれて苦悶する気高い姿が、深いメッセージ性をもって、われわれの心に訴えかける。長く伝えられる名作には、ひとの精神的な成熟を促す力があるのだろう。

 田舎からやってきたオックス男爵の婚礼を仲立ちするため、オクタヴィアンは婚約の証としての「銀のばら」を届ける使者(この習慣自体は史実ではなく創作)として、ファニナル家の娘、ゾフィーのもとを訪れる。オックスの傍若無人な振る舞いにゾフィーは愛想を尽かし、オクタヴィアンは一芝居打ってオックスとゾフィーの婚約を破談へと持ち込む。そして、元帥夫人は若い二人の新しい門出を、自らが身を引くことで祝福する。重要な場面にちりばめられた恋人のひたむきな二重唱、オックスの小粋なワルツ、そして若い二人と元帥夫人がそれぞれの想いを吐露する三重唱、いずれをとっても、聴くものの胸を打たずにはおかない。


 ロバート・カーセンの演出では、同じハプスブルク帝国でも、18世紀ではなく、20世紀初頭、さしものハプスブルク帝国が滅びようとする第1次世界大戦前夜に 舞台が移される。第1幕は喪われゆく伝統、第2幕は武器売買で儲けた新興貴族の現代建築、第3幕は爛熟した世紀末、これらが作品に内包される『時』の移り変わりを見事に視覚化する。
長年この役を演じ、絶大な人気を誇るルネ・フレミング(元帥夫人)と、颯爽たるズボン役(女性が演じる男性)の第一人者エリーナ・ガランチャ(オクタヴィアン)のふたりは、この上演をもって同役から離れることを明言しており、上演史的にも貴重な舞台 。二人が、長年積み重ねてきた役への深い理解が演技の端々からこぼれ落ちるさまは説得力に富み、その毅然とした立ち居振る舞いには、METを埋め尽くした聴き手も喝采と涙を惜しまない。

好色というイメージで演じられてきたオックスに、ギュンター・グロイスベックは若々しく、精力的で、時代の流れに振り回される男、という新たな解釈 の可能性を与えた。ワーグナーやシュトラウスに精通したゼバスティアン・ヴァイグレは、METという空間にウィーンの『時』を現出させる。筆者自身も、無人島に持っていく想い出がまたひとつ増え、心が躍る。



(C)Ken Howard/Metropolitan Opera