2013年12月28日土曜日
2013年12月25日水曜日
《ファルスタッフ》 現地メディア評のご紹介
先日METで開幕し、大絶賛を受けている《ファルスタッフ》新演出。現地メディア評を一部ご紹介いたします!
“華やかな舞台、目が釘付けになる衣装の数々、機知に富んで考え抜かれたドタバタ劇において、METの新しい《ファルスタッフ》に匹敵する舞台は、ブロードウェイにも多くはない”
―ニューヨーク・タイムズ
―ニューヨーク・タイムズ
2013年12月20日金曜日
【ニューヨークは《ファルスタッフ》の街】 作品のみどころ
堀内 修(音楽評論家)
これでロバート・カーセン演出の上演が、現代の《ファルスタッフ》のスタンダードになりそうだ。
一連の上演で、アンブロージョ・マエストリはファルスタッフの第一人者となったし、カーセンの演出だって、磨きがかかってゆくはずだ。ヴェルディの年のしめくくりとなるニューヨークの上演に向って、太った騎士のオペラは着実に歩みを進めてきた。
なるほど《ファルスタッフ》は、古き良き世界の喜劇で、カーセンにとっての古き良き世界は、1950年代のアメリカであるのが、この場面だけでもわかる。大きなレストランのテーブルに陣取ったアリーチェやメグたちのおしゃべりの、なんとリアルなことだろう。誰だって、そうそう、こんな風によくしゃべるご婦人が隣のテーブルにいて、閉口したことがあるなあ、と納得するだろう。納得して、感心する。やれやれ、と思っていたけれど、あれこそが平和で、夢のような世界の入口だったのだと気づく。
ちょっとうるさい(?)とんでもない、女たちのおしゃべりとにぎやかな笑い声に円熟の極みに達したヴェルディの、最高の技があるのを、オペラ好きならよく知っている。誇張した手紙の朗読は、大悲劇のパロディーみたいだし、女たちの笑い声がこの上ないオペラの歌唱になっているのなど、まるで魔法のよう。
このあたりで、きっとレヴァインの名人芸が存分に発揮されることだろう。大きなキッチンでくり広げられる大騒動や、終幕のちょっと豪華なパーティーも、《ファルスタッフ》が田舎で起る愉快な出来事から、洗練された都会派オペラへの変身に、一役買うはずだ。変身というより、それがヴェルディの傑作の、本当の姿ってものではないだろうか。
オペラ史上最も洗練されたオペラの、最も都会的上演が、ニューヨークで実現する。
写真 (C) Ken Howard/Metropolitan Opera
2013年12月16日月曜日
ヴェルディ《ファルスタッフ》視聴 12/16更新
第4作 ヴェルディ《ファルスタッフ》 新演出
上映期間:1月11日(土)~1月17日(金)
指揮:ジェイムズ・レヴァイン 演出:ロバート・カーセン
出演:アンブロージョ・マエストリ(ファルスタッフ)、ステファニー・ブライズ(クイックリー夫人)、アンジェラ・ミード(アリーチェ)、リゼット・オロペーサ(ナンネッタ)、ジェニファー・ジョンソン・キャーノ(メグ・ペイジ)、パオロ・ファナーレ(フェントン)、フランコ・ヴァッサッロ(フォード)
MET上演日:2013年12月14日 上映時間:2時間59分(休憩1回)先行映像 第二幕 アンジェラ・ミード、アンブロージョ・マエストリ(2013年12月9日公演より)
メイキング映像 ロバート・カーセン インタビュー